哲学相談おんころ 代表の中岡です。
みなさんは、「哲学カフェ」という対話の集まりについて、聞いたことはおありでしょうか。あるテーマを決め、進行役のもとでみんなが対等に意見を交換しながら、テーマを掘り下げていきます。哲学の知識は必要なく、だれでも参加できます。
大阪大学文学部(臨床哲学)で哲学カフェに携わりはじめた私は、胃がんで父親を亡くした経験から、がんの患者・家族を対象とした哲学対話(哲学カフェ)を開けないものかと考えていました。そこに、ご自身も父親をがんで亡くされた佐野桂子さんや、大阪大学医学部附属病院の医師たちとの出会いが重なり、2016年5月に「おんころカフェ」のスタートに至りました。
「おんころカフェ」の名前は、オンコロジー(腫瘍学)に由来しますが、がんだけでなく難病とともに生きる患者・家族の方々にもご参加いただきたいと考えています。
これまで、「愛」「自分らしさ」「遠慮」など、多くの対話テーマをご用意し進行役を務めさせていただき、真剣なやりとりのなかにもたくさんの笑顔を見ることができました。あなたも、「生きる」ことについて考えを深め、対話を社会に広めてみませんか。
一般社団法人哲学相談おんころ 代表理事 元大阪大学大学院文学研究科臨床哲学 教授