おんころ Café

ACPを考えるためにー患者さんのコメント

2019年9月15日、「おんころカフェ研究会」が行いました。それに関して、以下のは患者さんのコメントです。

●アドバンス・ケア・プラニング
人間として望む最後の人生を完成、完結するためには、医療従事者・家族等が助け合っていくという考え方、思想が大事。そういう思想がないとホスピスや老人施設等を造って死を閉じ込めてしまうだけです。整形外科の看護師2名にアドバンスケアプラニングという言葉を知っているか質問しましたが、2人とも聞いたことがないとのことでした。やはり知っている人は少ない。 
  
●もしバナゲーム 
何を大切に生きて行くか、人生のテーマをさがすのに役立つかもしれない。4人が1チームになりゲームをしましたが、置かれている状況がバラバラな人たちが一緒にするのはどうなんだろうと思いました。私のグループは2人は健康な人、他の2人は再発した治療中のガン患者。ガン治療中の女性の方は病気のことを話すときに涙ぐんでいました。
彼女の選んだカードは、「信頼の置ける医者」だったと思います。
ここからは私の想像ですが、治療の方はなかなか良くならないので、誰でもいいから治してくれ! あわよくば治りたい! いや絶対に生きたい! ということのあらわれだと思いました。
ゲームに参加する人々の間の違和感、温度差を感じました。健康な人が、悪気は無くても傷付けるような言葉を口にするかもしれない。もう病気が治らないかもしれない、そう遠くはない将来死ぬかもしれないということを実感して日々すごしている人と、そうでない人とは大きな違いがあります。

それと、カードの内容を、「自分のために何かをするカード」と「誰かのために何かをするカード」とに分け、分からないようにそれぞれ印を付け、終わったときにどちらのカードが多いのかを確認するのもいいと思います。

                                 S
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Sさんは、この文章の掲載を見届けられたあと、1月10日に旅立たれました。
Sさんがおんころカフェに遺された大きな足跡に感謝し、また大切に今後も活動して行きます。